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正真の≪有馬籠≫ |
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「みなせ筆(有馬筆=実用の書画筆)」の仕事場、つまりは私(山口琮一 やまぐちそういち)の家から3軒目のお家が、伝説的な有馬籠の職人“藤川勇次氏(故)”のご自宅で、藤川勇次氏はご自宅に備えた仕事場でいつも「有馬籠」を作られていました。 1950年代初め、私が小学校へ入学した頃には、近くの射場山から、藤川勇次氏自ら切り出された有馬籠の素材となる竹を、みなせの家の真前にある「水天宮(=有馬温泉神社の御旅所)」の片隅で、水天宮の源から流れ出る水流が地表に現れる5メートルほどの貯水場を利用され丹念に洗われていました。
洗い終えた竹は70㎝前後の長さに切りそろえ仕事場に持ち帰られます。
この竹だけを素材に有馬籠を作られていました。
流れるように竹を割る。計ったように折ぎ「巾」と「厚さ」を揃える。
作ろうとする籠の性質に合わせ「竹片の巾」は3㎜程度の時もあり5㎜程度の時もある。まだまだ狭いものも、そして広いものもある。
「厚さ」は竹の厚みとほぼ同じ位厚いものから透き通るほどに薄いものまで無限とも言える厚みの差を作られていました。
その竹のうちの少しの量を、独自に用意された天然素材の染料で「黒」く染め、竹籠のポイントに編み込まれていました。
揃えた竹片を、綾糸を操るが如き見事な手業で操り、ある時は大胆に、あるときは緻密に、竹を編む。
見事な竹籠が次々と出来上がる様を、勇次氏の仕事場の片隅からよく眺めていました。 |
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勇次氏が作られる「有馬籠」のうち、以下画像の二種類は「落款の印を纏め持ち運ぶ印箱」として誠に都合がよいと、当時、書壇で活躍されていた辻本史邑先生、片山万年先生、木村知石先生、西谷卯木先生、広津雲仙先生、岡本松堂先生、上松杜暘先生など書の大家のご愛用を賜りました。
また、これら書の大家の多くが有馬で錬成会(書家の合宿訓練)をはじめられました。
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書道会の有馬錬成会は、有馬が日本最古の温泉のひとつとして高級観光地へと育ち、錬成会に利用するにはそぐわない宿泊費になったことにより最近はほとんど見かけられなくなりました。
有馬近郊で錬成会を開催されるのが常だった上田桑鳩先生をはじめ多くの指導者が、有馬錬成会時には、常に、と言えるほどにお見えになられ、その多くはこの籠を利用されていました。 |
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当時(1970年代)作っていただいた「有馬籠」が、ホンの少しですが残っています。
そして、時間の経過に伴い竹籠は、部分的に「割れ」が現れたりたり「ひび」が入っていたりします。
このような籠の現状でですが、正真の「有馬籠」としてご紹介いたします。 |
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時間の経過に伴い竹籠には
部分的に割れが現れた
り
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ひびが入
っ
ていた
り
します
。実用に際しての差し障りは微少
と
は
存
じ
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ますが
ご利用各位に
お
か
れ
ま
し
ては
、
或いは異なる捉え方も生じるとも
存じます
。
ご理解 ・
ご了解の下お求め下さい
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半世紀近い時間の経過に伴い竹籠は部分的に「割れ」「ひび」が入っています。実用に際しての差し障りは微少とは存じますがご利用各位におかれましては異なる捉え方も生じるとも存じます。ご理解
・ご了解の下お求め下さい。 |
大 4,070円(大 完売) 小 3,630円 正味価格(消費税込) 送料確認下さい。 |