中国でも、日本でも、墨の大きさは容積ではなく重量で表現します。 |
「墨」の表示重量と時間経過に伴う墨重量の変化について |
中国伝統の重量単位は「斤」で、「一斤」はほぼ「500グラム」に相当します。 |
「斤」は世界標準「s」に対応できる「一公斤(=ほぼ1s)」との表現が主になりつつあります。 |
1公斤の「16分の1=約30グラム」を「両」と呼ぶ重量単位も併用されています。 |
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中国の墨=唐墨=は中国が採用していた旧来の重さの基準「一斤=約500g」を基本として、 |
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この基本重量500gの“墨”を「1丁もの」、 |
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その1/2、つまり250gの“墨”を「2丁もの」、 |
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1/4(約125g)の墨を「4丁もの」 |
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以下「8丁もの(約62.5g) 」、 |
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「16丁もの(約31.2g) 」 |
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と呼びます。 唐墨の大きさ=重量=についての詳報へ |
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これに対して、日本の墨=和墨=は |
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「15g」を「一丁型」とし、 |
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15g×2=30g を 「2丁型」、 |
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15g×3=45g を 「3丁型」 |
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以下 15g×5=75g を 「5丁型」 |
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150g を 「10丁型」 ・ ・ ・ ・ ‥‥ |
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とする慣わしです。 |
“一斤”: 日本の伝統的な度量衡単位 “斤”⇒日本では “一斤=600g” とします。 |
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「固形墨」の「大きさの表現」:
「製墨工程が完了し出荷出来る状況が整った時の墨重量」で表示されます。
前項の「墨」の大きさ=重量はそれに相当します。
時間の経過と共に「墨」に含まれる「膠」の分解、「水分」の減少により、「墨」の「容積」「重量」共に徐々に減少
するのは皆様がご承知の通りです。
これにより「墨譜」に掲載されているような「貴重な古墨」の移動時などには、その「古墨」が本物であるとの傍
証を揃えているとしても、尚、「墨譜」に掲載される墨の「容積・重量」と「現物」を比較検分し、確認の上にも確
認を重ねることがよく行われます。 |
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山口j一(山口そう一) |