12 ペーリン?
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「北嶺」につきまして

 1994年頃かもう少し前から、端渓に関する言葉の中で
「北嶺」だけを中国発音の「ペーリン」と読ませようとしている動きがあります。
 中国現地での地名として、ペーリンの発音はその通りで、何ら問題はないのですが、
端渓に関しての漢字発音は、日本では昔から日本流の発音で表現するのが普通です。
 何故、
日本では「ほくれい」の読みで通っている北嶺を、この北嶺だけを、中国発音で読まそうとするのか?
 ペーリンと発音するときは「何だ、端硯でもペーリンではないか!」と
それを聞く者に
北嶺の石はすべてが峡南のどの石より一段下の質なのだと受け止めさせる響きを含んでいるようです。
 しかし、前述しましたように、
北嶺にある白綫巌なども広東省肇慶市 端硯 地質調査報告の石質の分析結果で、峡南の坑仔巌と同一と表現できる地質なのが判明しているのです。

 峡南の石に優劣色々あるように、北嶺の石にも性質・品質は色々あるのです。

 私たちが北嶺をホクレイと発音すると、それはペーリンですと中国発音に正してくれる(?)人たちも、端渓はタンケイ、老坑はロウコウと発音しています。
 只単に、特別な意図無く、北嶺をペーリンと中国発音させたいなら、北嶺よりも何よりも真っ先に、端渓をト(ゥ)ァンシィー、老坑をラォウクゥンなどと中国発音するようキャンペーンするのが自然な動きです。
 自然ではない動きが起きるとき、又、起こそうと画策するとき裏に何かがあることが多いものです。

 単語を思いつくままの簡易発音
肇慶   ツ(ゥ)ァォチン 
端渓   ト(ゥ)ァンシィー 
端硯   ト(ゥ)ァンイェン
西江   シィチャアン
羚羊峡 リンヤンシャー
斧柯山  フークゥァサ(ゥ)アン
麻子坑  マアズゥクゥン
坑仔巌  クゥンザァイイエン
老坑   ラォゥクゥン
宋坑   スォンクゥン
緑端   リュゥィト(ゥ)ァン
峡南   シャーナン
峡北   シャーベェイ
下巌石 シャァイェンシ
ウー
水巌   スゥュイイエン

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