16 1990年代中頃からの肇慶行
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 そして、今、
広州から、快適に舗装された広々とした道路を2時間弱、
あっという間に肇慶の町に到着です。

 昔は、宿泊はおろか、訪れることさえ自由に出来なかった同じ町に観光ホテルが林立しています。
 よほどのことがない限り、宿泊先に困ることはありません。

 肇慶には、観光地として有名な「七星岩」があります。
 七星岩には「星湖」という湖があります。
 時間に余裕が有るなら、七星岩(星湖)観光をしてみるのも一興です。

 「天に天国、地に西湖(西湖はこの世の極楽だ)」 のたとえで有名な、中国でもとりわけ有名な観光地、浙江省の「西湖」になぞらえられて 「小西湖」とも呼ばれています。

 バラエティに富んだ自然の贈り物が為せる風景の組み合わせは、観光地としての資質を、西湖より上に位置させようとしているのかも知れません。

 星湖を取り巻いて、山水画の世界に入り込んでしまったかのようなニョキニョキと、天にのびるという表現がピタリの、岩山が妍を競っています。
 七星岩です。
 この風景も、西湖にならんで著名な「桂林」の趣にそっくりです。
 「小桂林」とも呼ばれています。

 切り立った岩山に、若者たちが上っていきます。
 細いし、気を付けないと危険ですが頂上に至る道も整備されています。
  日本であれば、大規模と表現する鍾乳洞もあります。
  鍾乳洞の中には、小舟で巡るように整えられている所もあり、実に趣があって楽しい思い出になります。
 
端州石室記
端州石室記
 西湖を周遊する遊歩道には老若男女、世界からの観光客が悠々と散策しています。
 観光客相手の土産店やレストランも沢山あります。
 日本人と見ると 片言の日本語で呼び込みをしたりしています。

 この星湖のほとりに、 「端州石室記」の碑文があります。
 1980年位までは、 自由に手で触れられたのですが、 最近は鉄格子が設けられ、 観光客の手から保護されています。

 老坑は、 この肇慶や七星岩から広州方面へ20キロメートル戻ります。
 道が整備されているので、ほんの15分ほどです。

 運良く、車をぶっ飛ばすのが好きな運転手に巡り会えたら、わずか八分で着いてしまいます。
 もっとも、このような運転手に会って、広州ー肇慶の運転を任そうものなら、乗車している間は、寝ているか、酒でも飲んで酔っぱらっているか、気絶しているかしか過ごしようはありません。
 遊園地に行って ジェットコースターなどに乗るのが好きな人向けです。

 15分ほど、国道321号線を戻ります。

 ここを右折します。
 広州から直接行くと左折です。
 右折して、1キロメートルで川の堤防に着きます。

 この川が西江です。

 この周辺も、急速に整備が進み、今は、大型バスでも乗り付けようと思えば、楽に乗り付けられるようになっています。
渇水期の船乗り場
渇水期の船乗り場

現地の職人の描いた地図
現地の職人の描いた地図
 ほんの少し前(=1995年=)までは、蓮根畑の池の間を通る農道を、小型トラックで行くのにも、今にも脱輪しそうで、事実、タイヤは両側とも少しずつ、路肩からはみ出しているような曲芸運転で、川辺にたどり着いていたものです。
 麻子坑などの原石をその小型トラックに満載し、蓮根畑の池の間をクネクネと辿る道の路肩が、
もう崩れる、 アッやっぱり崩れたなど賑やかに、
助手席の私などは恐る恐る、工場の運転手は気楽に通ります。

 堤防を1.5キロメートル程西へ行きます。
 数軒の家が並ぶ集落にでます。

 后瀝村の一角です。
 川に向かって、なだらかな傾斜が続き、
 今朝、川で獲ってきたばかりの魚を干していたり、
それを猫が狙っていたり、
蠅が晩餐会を開いていたりします。
 鶏が走り回っている川辺には、小舟が繋がれています。
 時には、少し大きい目の舟が繋がれていることもあります。  

 この光景は、今も、昔も、さほど変化はありません。
 変わったと言えば、堤防上の道が、他の道路と同様、急速に整備され、
以前は、「両タイヤ少し脱輪曲芸運転」の農道と同じ様子の道だったのがすっかり広くなり、完全舗装されたその上を乗り合いバスが走っています。

 この堤防を下ると舟乗り場です。
船着き場から堤防を見上げる
船乗り場から堤防を見上げる
小型バスは楽に走れます。
いよいよ
いよいよ船に乗り込みます

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