19 麻子坑へ
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 麻子坑は鼎湖后瀝村にあります。
 老坑前の小道をなだらかに上り下りしながら、約30分歩きます。

これで到着と思ったら大間違い・・・

 以前、麻子坑まで30分で行けると工場の責任者が言うのを真に受けて

この奥麻子坑
この方向2q奥に麻子坑がある
「それじゃ行ってみよう」と威勢良く出発、
その時、工場側の表情が少し変わったのに気が付きながら、その変化の意味を理解できなかったのが私の限界、
40分も歩くと、日頃の厳しい鍛錬が早くも現れて、最早へばり気味の中、少しの弱みも見せず、
「もうそろそろ着く?」と聞いたところ、
「まだ3分の1も来ていないょ!」との思わぬご返答、
「だってさっき、30分で着く言うたやんか」と大阪(神戸)弁で強気の抗議をすると
「あれは、麻子坑の麓までの時間、これから山を2時間ぐらい登ったら着くョ」 と
のたまわれるではありませんか。
 と言うわけで、
この麓に着いてから2時間強登山をすると、
三層になっている麻子坑の下の層の坑口に着きます。
 ご希望の方は、肇慶でもう一泊追加して行ってみて下さい。
 調査時間を最短にしたら6時間くらいで往復できます。
 亜熱帯の山麓です。
 蛇も沢山、その他いろいろ沢山、沢山沢山います。
 保証いたします。
 楽しい経験がきっと増えます。
坑仔巌坑
坑仔巌坑
 いよいよ、老坑に入ります。
 新坑とも呼ばれる老坑への新入口は「とても頑丈な鉄製の扉」で守られています。
 この扉には、かつて、鍵が三つ付いていました。

 老坑現場の責任者
 地域管理者(肇慶市人民政府二軽局)
 老坑の採掘責任者

それぞれが解錠しないと扉は開きません。
 今でも、老坑現場の責任者、肇慶市人民政府二軽局の二者が鍵をあけないと入ることは出来ません。

 老坑調査にご参加の皆さまは事前に許可を貰っています。
 老坑原石を、硯に仕上げている硯工場の責任者も一緒です。
 
 目の前の鉄扉は大きく開放されています。
 
 裸電球がぼんやりと行き先を照らしています。

 薄暗い坑をのぞきこんで、足元を確かめながら、一歩一歩降りていきます。    
新坑入口
老坑の新入口
 西江の増水とは別の、山の湧き水が、少しですが、
ポタッ・・・ポタッ・・・と行く手を濡らしています。
 サァーッ、ここから先は、現場でのお楽しみ、
鬼が出るか、蛇が出るか、
老坑の胎内に入って、
自分の目で、指で、体で体験して下さい。

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